秋は寒暖差が激しく、人体にはその影響を受けやすい傾向があります。とくにこの季節特有の空気の乾燥は,呼吸器の病症をもたらします。肺には乾燥を嫌う性質があり,呼吸を介して乾燥した空気に直接触れる「肺」はとくにその影響を強く受けることになります。呼吸器系の病症(例えば,気管支ぜんそく・慢性鼻炎・アレルギー性鼻炎など)を発しやすい人にはつらい季節。それが秋だと言っても良いのではないでしょうか。
「定喘(ていぜん)」
場所は第7頸椎と第1胸椎の間のすぐ外。ぜんそくの患者さんによく使用します。灸か灸鍼頭が良く効くように思います。小さなお子さんが風邪や小児ぜんそくなんかがあると小児鍼でも「定喘」の辺りをしっかり小児鍼で刺激すると、お子さんの免疫も上がり、治療を繰り返していくと小児ぜんそく全く出なくなった。って事例をたくさん見てきたツボです。
「天突(てんとつ)」
風邪で喉がイガイガする時、「天突」辺りを押さえて咳されてませんか?それ、ちゃんとしたツボなんです。このツボは鍼を刺してはいけないツボなので、鍼治療の後、「円皮鍼(えんぴしん)」と言う0.何ミリというはりを入れて患者さんに帰宅してもらったりします。喉の痛み、イガイガの効果を発揮してくれます。僕本人も風邪の時、「天突」に円皮鍼を入れて、ツボを大いに使ってます。
「風門(ふうもん)」「肺兪(はいゆ)」
呼吸器と言えばこの二つのツボを使うのは鍼灸師にとっては決まり事のようなツボです。場所は第2、第3胸椎の間のすぐ外が「風門」その下が「肺兪」となります。風邪の時この辺りがゾクゾクしませんか?ゾクゾクしたら「風門」から風邪の邪気が入ってきて、風邪をひいたかもしれません。
こんな時、お家では「風門」「肺兪」辺りにホッカイロを貼ってみてください!なかなか効くものです。
「孔最(こうさい)」
基本的には呼吸器のツボなんですが、昨日、紹介した「百会」と合わせると実は「痔」にも効くと言う優れもののツボなんです。
風邪、扁桃炎などの時にツボを押さえるだけでも効果はあると思います。
今日は秋特有の呼吸器の症状に効く、ツボの紹介でした。
鍼灸で「未病治」。病気になる前に治してしまいましょう!